学校を休ませずに行くなら、日程の候補は実質3つ
「留学はさせたい。でも学校は休ませたくない」。
この条件を先に置くと、選べる時期は自動的に絞られます。日本の小学校の長期休みは、春・夏・冬の3回だけだからです。
まずはこの3つを、日数と使い勝手で比べてみます。
春休み(3月下旬〜4月上旬)
- 取れる日数の目安:10〜13日(学校・自治体により前後します)
- 移動日を差し引くと、現地で過ごせるのは実質1週間前後
- 学年の切り替わりなので、宿題や課題を持ち帰る負担が軽い
夏休み(7月下旬〜8月末)
- 取れる日数の目安:35〜40日。3つの中でいちばん長く、2〜3週間の日程も無理なく組めます
- ただし、行き先によっては現地の学校も長期休暇に入っています
- 自由研究や読書感想文など、持ち帰る課題は多め
冬休み(12月下旬〜1月上旬)
- 取れる日数の目安:14日前後。ただし年末年始をはさむため、現地の学校も休んでいる期間が長くなります
- 航空券が1年でもっとも高くなりやすい時期
- 「学校に通う」型よりは、キャンプや体験型のプログラム向き
ここで多くの家庭がつまずくポイント
「日本の学校が休みなら、その期間に海外の学校へ行けばいい」。
そう考えるのが自然ですが、実際に当てはめると壁にぶつかります。
日本が長期休みのとき、行き先の学校も休みになっていることがあるからです。
現地の学校が休みなら、教室に子どもはいません。
「現地の子どもたちと同じ教室で過ごす」という体験そのものが成立しなくなります。
この時期でも、日本人向けのサマーキャンプや語学学校は開いています。
ただしそれは、現地の子が通う通常の学校とは別のものです。
春休みがいちばん組みやすい——2027年春の逆算カレンダー
3つの長期休みを並べたとき、「学校を休ませない」という条件ともっとも相性がよいのは春休みです。
理由は3つあります。
- 行き先が学期中である可能性が高い。南半球のニュージーランドは1月末ごろに学年度が始まるため、3〜4月は授業期間にあたります。マレーシアのインターナショナルスクールも、この時期は多くが学期中です。
- 学年の切れ目なので、抜けにくい。日本側では新しい単元が始まる前のタイミングです。帰国してすぐ新学期、という切り替えがしやすくなります。
- 1週間前後という長さは、初めての海外でも家族の負担が読みやすい。
逆に言えば、春休みは日数の余裕がありません。
「行けたはずの週」を逃すと、次は1年後になります。
2027年春に行くなら、こう逆算する
春休みの短期留学は、出発の約半年前から動くと無理がありません。
- 2026年8〜9月:国と期間を決める。説明会などで、どの国に何週間行けるのかを確認します。この段階で家族の予定表に候補日を仮置きしておくと、あとがぶれません。
- 2026年10〜11月:受け入れ枠を確保する。現地校が受け入れられる人数には限りがあり、先着順で埋まります。ここが最初の締め切りだと考えてください。
- 2026年12月〜2027年1月:航空券・滞在先・保険を手配する。春休みは日本発の便が混み合い、価格も上がります。早く動くほど総額を抑えられます。
- 2027年2月:学校へ最終日程を伝え、持ち物をそろえる。あわせてパスポートの残存有効期間を確認し、期限が近ければこの時期に更新します。
- 2027年3月下旬:出発。帰国日は始業式の2日前までにしておくと、時差と疲れをリセットする余裕が生まれます。
この順番で並べると、いちばん早い締め切りが「航空券」ではなく「学校の枠」だとわかります。
先に押さえるべきはそちらです。
「1日も休ませない」と決めると、代わりに何を諦めることになるか
正直に書きます。学校を休ませない、という条件を優先すると、その分だけ手放すものがあります。
- 期間が短くなる。1週間で英語が話せるようになることはありません。期待の置き方を「語学の習得」から「言葉が通じない場所で自分から動いた経験」に変えておくほうが、あとでがっかりしません。
- 航空券が繁忙期価格になる。長期休みは世界中の家族が動く時期で、時期をずらせる場合とは差が出ます。
- 受け入れ枠の競争が起きる。申し込みが同じ時期に集中するため、希望の都市や学校が埋まることがあります。
- 帰国直後に新学期が来る。時差のある国から戻ると体が戻るまで数日かかります。帰国日と始業式の間に、最低でも1日は空けたいところです。
それでも長期休みの中で組む価値はあります。
ただし「短いぶん、何を持ち帰らせたいか」を先に決めておくことが前提です。
「うちの子の学年と学校の予定だと、どの時期が現実的?」を説明会で直接聞けます
無料オンライン説明会を見てみる数日はみ出しそうなとき、学校にどう相談するか
現地校の学期の区切りや航空券の都合で、どうしても数日はみ出すことがあります。
そのときは、相談の順番を間違えないことが大事です。
相談の前にやること
まず、学校からもらった年間行事予定を開き、次の日を候補日から外します。
- 始業式・終業式・修了式
- 健康診断や身体測定など、全員で実施する日
- 学習発表会・音楽会・運動会などの本番と、その直前の練習期間
- 宿泊行事や校外学習
これらは、あとから個別に振り替えることができません。
先に外しておくと、相談そのものが通りやすくなります。
担任の先生への伝え方
「休ませたい」という切り出し方は避けたほうが話が進みます。
判断材料がないまま可否を聞かれる形になるからです。
代わりに、決まっている情報を先に出します。
- どこで、何をする予定か(現地の学校に通う、キャンプに参加する など)
- 出発日と帰国日、そのうち学校のある日が何日か
- 学校行事とは重ならないように組んだこと
- その期間の課題をどう受け取り、どう提出するか
この4点があると、先生は事務的な確認だけで済みます。相談の時期は、日程が固まった直後から出発1か月前までが目安です。
出欠の扱いは、学校によって運用が分かれます
海外での学習を欠席として記録するのか、別の扱いにするのか。
ここは学校や自治体によって考え方が異なるため、この記事で「こうなります」と断定することはできません。必ず、通っている学校に直接確認してください。
確認するときは、扱いだけでなく次の2点もあわせて聞いておくと安心です。
- 不在の期間に進む単元と、渡される課題の受け取り方
- 帰国後に補う必要があるもの(テストの追試など)があるか
帰ってきたあとにできること
帰国後、現地の写真や短い作文をクラスで共有させてもらえないか、先生に相談してみてください。
本人には経験を言葉にする機会になり、学校側にとっても学びの共有になります。
「休んで行ってきたこと」ではなく「持ち帰ってきたこと」として扱われると、次に相談するときの空気も変わります。
なぜ日本の長期休みと現地校の学期は噛み合わないのか
ここからは背景の話です。
知っておくと、候補を絞る速度が上がります。
理由1:学年度の始まりが国によって違う
日本の学校は4月に始まり、3月に終わります。
これは世界的には多数派ではありません。
- ニュージーランド:1月末ごろに始まり、12月中旬ごろに終わります
- マレーシアのインターナショナルスクール:8月または9月始まりの学校が多くみられます
- ヨーロッパ:8月末から9月に始まる国が一般的です
始まりが違えば、長期休暇の位置もずれます。
「日本の休み」を基準に考えると噛み合わないのは、暦の設計そのものが違うためです。
理由2:南半球は季節が逆
ニュージーランドは南半球にあり、日本が真夏の7〜8月は現地の冬です。
これは日程の面では有利に働きます。日本の夏休みにあたる時期、現地の学校は学期の途中だからです。
一方、日本の冬休みにあたる12月下旬〜1月上旬は、現地の学年度が終わって長い夏休みに入っています。
この時期に「現地の公立小学校に通う」ことは成立しません。
理由3:日本の夏休みと重なる長期休暇を持つ国もある
マレーシアのインターナショナルスクールは、6月から8月にかけて長期休暇となる学校が多くあります。
日本の夏休みと、ちょうど重なる時期です。つまり「夏休みは日数を取れるから有利」とは、行き先によっては言えません。
なお、学校暦は年によっても学校によっても変わります。
ここに書いた傾向は目安として、実際の受け入れ可能な週は必ず個別にご確認ください。
理由4:そもそも短期の受け入れができる学校は限られる
学期中で、かつ日本の長期休みと重なる週が見つかっても、もうひとつ条件があります。
数週間だけの在籍を受け入れられるかどうかは、学校側の体制によるということです。
入学手続き、クラスの編成、在籍中の子どもへの影響など、学校が判断する要素があります。
短期の受け入れに慣れている学校を探すこと自体が、日程づくりの一部だと考えたほうが現実に近くなります。
参考:aini の3カ国は、2027年春にどの日程で行けるか
ここまでの考え方を実際の日程に当てはめると、どうなるか。
参考として、aini 海外短期留学の3カ国を挙げます。
マレーシア(ジョホールバル/現地インターナショナルスクール)
- 日程:2027年3月28日(日)〜4月3日(土)の7日間
- 対象:小学1〜6年生(親子でのご参加)
- 費用:43万円(税込)/2026年8月末までのお申し込みで38.7万円
- オプション:学校見学 +8万円
日本の春休みの中に収まる日程です。早期のお申し込み価格は2026年8月末までのため、この記事の公開時点では期限が近づいています。
詳細はマレーシアのプログラムページをご覧ください。
ニュージーランド(現地の公立小学校/3都市)
- 日程:2027年春休み(3〜4月)のスプリングスクールを募集中
- 対象:5歳〜小学生
- ダニーデン:最短1週間〜/約35万円〜
- オークランド・クライストチャーチ:最短2週間〜/約40万円〜
- 費用は 1NZD≒93円換算で、為替により変動します
最短1週間から選べるダニーデンは、春休みの日数に収めやすい選択肢です。2週間以上を取りたい場合は、春休みの前後に数日はみ出す前提で、先ほどの相談の手順を使うことになります。
詳細はニュージーランドのプログラムページをご覧ください。
スイス(名門校見学・モンテッソーリ・スキーキャンプ)
- プランA:現地家庭との交流/3泊4日/1組 35万円
- プランB:モンテッソーリ・デイキャンプ/2〜5歳+保護者/3〜7日間/1組 25万円〜
- プランC:スキー&スノボキャンプ/5〜15歳(お子さまのみ参加)/3〜7日間/子1名 50万円〜
- 開催時期・詳細は説明会でご案内しています
3〜7日間から選べるため、短い休みにも収めやすい構成です。詳細はスイスのプログラムページをご覧ください。
費用に含まれるもの・含まれないもの
3カ国に共通する内訳は次のとおりです。
- 含まれるもの:現地校の学費・入学金/入学手続きの代行/現地在住日本人によるサポート
- 含まれないもの:日本〜現地の往復航空券(親子分)/宿泊費・食事などの生活費/海外旅行保険/現地での交通費・移動手配
本プログラムは入学手続きサポートと現地在住日本人によるサポートに特化しており、パッケージツアーの販売は行っていません。
そのため、航空券と滞在先はご家庭で手配いただく立て付けです。
総額の組み立て方は親子留学の費用——本当の総額の見積もり方で詳しく書いています。料金の一覧は費用のページにまとめています。
未就学のお子さんとご一緒の場合は、年中・年長さん向けのプログラムもあわせてご確認ください。
よくある質問
A. 春休み・夏休み・冬休みの範囲で組めば可能です。ただし移動日を含めると、現地で過ごせる日数は思ったより短くなります。日数を長く取りたい場合は夏休みが有利ですが、国によっては現地校が長期休暇に入っている点にご注意ください。
A. いいえ。南半球のニュージーランドは7〜8月が学期中で通えますが、マレーシアのインターナショナルスクールは6〜8月ごろに長期休暇となる学校が多く、日本の夏休みと重なりやすくなります。学校暦は年ごと・学校ごとに変わるため、必ず事前にご確認ください。
A. まず年間行事予定を確認し、代替の効かない日を避けた日程案を作ってから、担任の先生に早めにご相談ください。出欠の扱いは学校や自治体によって運用が分かれるため、扱いと持ち帰る課題のやり取りをあわせて確認しておくと安心です。
A. 出発の約半年前が目安です。秋のうちに受け入れ枠を確保し、年内から年明けに航空券・滞在先・海外旅行保険を手配する流れになります。春休みは航空券が高くなりやすいため、早い手配ほど総額を抑えやすくなります。